ご訪問ありがとうございます。マスメディアの一角で働く美浦克教が「メディア」や「労働」を主なテーマに運営します。初めてお出での方はカテゴリ「管理人ごあいさつと自己紹介」をご覧ください。


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カテゴリ:新聞・マスメディア( 17 )

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d0140015_138499.jpg お知らせです。いつもこのブログのエントリーを紹介いただいているニュースサイト「NPJ」(News for the People in Japan)にお誘いをいただき、12月9日午後5時半から東京・立教大学で行われる勉強会「マスメディアと市民メディア 何が伝えられるの?~伝わることと伝わらないこと~」にパネリストの1人として参加することになりました。詳しくはこちらをご覧ください。
 他のパネリストは下村健一さん、田畑光永さん、NPJ編集長の弁護士日隅一雄さんで、コーディネーターは立教大学の服部孝章先生。そうそうたる皆さんの中で、わたしだけ場違いな感じもして気後れしそうなのですが、マスメディアの一角で働く記者の一人として、現場の声のようなものを伝えることが役どころだろうと思います。併せて、市民メディアとマスメディアの間のより良い関係について、わたしなりに思うところもお話できれば、と考えています。
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by news-worker2 | 2008-11-27 01:38 | 新聞・マスメディア
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 さいたま市南区で18日午前、元厚生省事務次官の山口剛彦さん夫妻が殺害されているのが見つかり、夜には東京都中野区でやはり元厚生省事務次官の吉原健二さんの妻が自宅で刺され重傷を負った事件は、22日夜になって警視庁に血の付いたナイフなどを持った男(小泉毅容疑者)がレンタカーで出頭し、捜査が大きく展開しました。「ペットを保健所に殺された」などの供述は動機として理解しにくく、本当に彼が真犯人なのか、ということも含めて、事件の全体像の解明にはなお時間がかかると思います。新聞をはじめマスメディアは、予断を排してまずは事実を伝えていくことに徹しなければならない、そういう事件だと思います。
 「予断を排して事実を伝える」ということにも大きくかかわってくるのですが、この事件の報道をめぐっては、事件発生以来、気になっていることがあります。「テロ」という用語です。
 事件と報道の経緯を簡単に振り返ると、まず18日午前、山口さん夫妻が自宅で殺害されているのが見つかりました。この時点では、山口さんが元厚生次官という高級官僚だったことに驚きはあったものの、警察の捜査も報道も、怨恨なのか強盗殺人なのかなどを含めて予断を排した慎重な姿勢でした。しかし、その日の夜、吉原さんの妻が襲われたことが判明すると、状況は一変します。マスメディアの報道は早い段階からほぼ一斉に「政治的目的を持った連続テロの可能性」を前面に出します。警察当局がそうした見方をいち早く打ち出したことが最大の要因だったと思います。被害者像が「ともに事務次官経験者の元厚生官僚」に加え「ともに年金行政の専門家とされ、同時期に『年金局長―年金課長』を務めていた接点がある」など、相次いで襲われたことは「偶然」とは考えにくく、いわゆる「消えた年金問題」などで厚生労働省、社会保険庁が批判を浴びていたことなどを考えれば、警察、あるいは政府とすれば、犯人逮捕もさることながら第三の被害を未然に防ぐことの方がより切迫した課題だったと思います。
 明けて19日、仮に政治的な目的を秘めた「連続テロ」ならば、犯人から何らかのメッセージが発せられるのではないかという予測がありましたが、結局は何もありませんでした。20日以降、2件の事件の共通点がいっそう鮮明になり、同一犯説が強まっていきますが、報道からは「テロ」という用語は後退していきました。
 さて、わたしが気になっているのは、18日夜の段階で警察や政府当局が「連続テロ」を想定することと、新聞などマスメディアが事件を「連続テロ」として、ないしは「連続テロの可能性」を報じることとを、当のマスメディアはどこまで峻別していたか、あるいは峻別しようとしたか、ということです。手元の新聞で調べた東京都内発行6紙の19日付朝刊の第一面本記がどんな見出しになっていたかを列記します。

 ▽朝日新聞
元厚生次官狙い連続テロか」「山口夫妻殺害 吉原氏の妻重傷」「年金改革進めた2人」
(本文中は「警察庁は連続テロとの見方を強め~」)
 ▽毎日新聞
元厚生次官宅連続襲撃」「中野でも妻が重傷」「宅配装った男に刺され」「警察庁『年金官僚』警備強化」
(本文中は「警視庁と埼玉県警は2人の次官が同じような経歴を持ち、手口も似ていることなどから関連があるとみて捜査~」)
 ▽読売新聞
元厚生次官宅連続テロ」「都内、妻刺され重傷」「さいたま夫婦刺殺」「共に元年金局長」
(本文中は「警察庁は~テロの可能性があるとみて」)
 ▽日経新聞
元厚生次官狙い連続襲撃か」「さいたまで夫婦刺殺」「東京・中野でも妻重傷」
(本文中は「警察庁は厚生次官経験者らを狙った連続テロ事件の可能性もあるとみて~」)
 ▽産経新聞
元厚生次官宅連続テロか」「埼玉で夫婦殺害 中野で妻重傷」「ともに年金ポスト経験」
(本文中は「警察庁は連続テロの可能性があるとみて~」)
 ▽東京新聞
元厚生次官宅連続テロか」「中野でも妻刺され重傷」「さいたまの夫妻殺害と断定」「警察当局、関連を捜査」
(本文中は「警察庁は元厚生官僚を狙った連続テロの可能性もあるとみている」)

 独自のニュースバリュー(価値)判断を身上とする新聞にとって、第一面のトップ記事の見出しは言ってみればメディアとしての「命」のようなものです。その見出しを比べると、毎日と日経が「テロ」を使っていないのが目を引きます。毎日は一面の本記本文のリード中にも使っていません(社会面には「年金テロなのか」の大見出し)。一方、「テロ」を使用した4紙の中で朝日、産経、東京の見出しはいずれも「連続テロか」と、断定は避けた表現なのに対し、読売だけは「連続テロ」と言い切った表現です。本文中は「テロの可能性があるとみて」となっているのにです。「テロ」の強調度は読売>朝日、産経、東京>日経>毎日の順になります。
 続く19日付夕刊の一面では、見出しから「テロ」がなくなっているのが大勢を占める中で、読売新聞だけは事件名を示す3本目の見出しに「元厚生次官宅連続テロ」と取り、本文中にも「連続テロとみられる事件で」と朝刊の「可能性」から一歩進めた表現になっていました。ちなみに翌20日付朝刊一面では各紙とも見出し、本文とも「テロ」は消えました。
 各紙とも把握している情報はほぼ同一なのに、なぜこれだけの違いが出たのでしょうか。推測にすぎないのですが、毎日新聞や日経新聞では、編集部門で「テロ」の用語の定義づけに相当な議論が行われたのではないかと考えています。
 そもそも「テロ」の用語には、例えばウイキペディアの「テロリズム」の項をみても、一般に広い解釈の余地があるとの印象があり、何がテロなのかの定義づけ自体に政治的な意味合いが含まれることも指摘されています。18日夜の時点で、警察当局にとっては第3の事件を起こさせてなならないことが最重要であり、その観点からは政治的目的を持ったテロの可能性も想定しておかなければならなかったことは当然でしょう。警察当局のその想定に沿って、新聞などマスメディアがテロの可能性を報じることは必ずしも間違いではないし、警察当局が2件の事件の関連性をどうとらえているかということ自体、ニュースバリューはあります。
 しかし、一方で「テロ」という用語からイメージするものが人それぞれによって幅があることを踏まえるなら、警察当局が「テロ」という用語を使っているからといって安易に使わず、言葉を置き換えて報道することもまたジャーナリズムの見識ではないかと思います。用語の定義づけも定かではないままに安易な用法に流れることは、自覚しないままに当局側と同じものの見方に立ってしまう危険があるからです。
 「テロ」という用語は、外信部門では例えば米国の「テロとの戦い」、イラク情勢で「自爆テロ」などの用語が紙面に載っています。「テロとの戦い」は米国大統領が言い出したまさに政治的用法として、そのままに伝えることにも意義があると思いますが、イラクの米兵に対する「自爆テロ」は「自爆攻撃」と置き換えることも可能です。「テロ」を使うことで、知らず知らずのうちに米大統領と同じ価値判断に立ってしまう恐れはないでしょうか。アラブ情勢に詳しい記者からかつて聞いた話ですが、日本のマスメディアが「米兵にまたテロ」と伝えた同じ出来事を、アラブの反米系メディアは「抵抗勢力が連戦連勝」と伝えていたそうです。
 いずれにせよ、情報は言葉を介して伝わっていくものである以上、解釈に幅がある用語、それ自体に政治的意味合いを持つ用語などは、マスメディア内で用法を日常的に議論し、できれば可能な限りの定義づけや用法のガイドラインのようなものを情報の受け手(新聞ならば読者)に対して公開するスタンスもあっていいと思います。
 今回の事件の新聞各紙の報道に話を戻すと「どこそこの新聞はおかしい」という問題ではないと思いますが、事件を伝えるメインの記事の中で「テロ」の使用を限定的にした毎日新聞の見識は注目されていいと思います。
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by news-worker2 | 2008-11-25 01:09 | 新聞・マスメディア
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 新聞業界を就職先に考えている学生さんらへのお知らせです。
 全国の新聞社の労働組合でつくる新聞労連が、11月30日に東京で、12月6日に大阪で、新聞業界就職フォーラムを開催します。2010年春入社を目指す方々(10生)が主な対象です。
 以前のエントリー(お知らせ:9月に「マスコミ就職フォーラム」が開かれます)で紹介した出版や広告の労働組合との共催フォーラムの延長で、新聞業界に特化した内容です。今回のフォーラム自体は、新聞の仕事をビビッドに知ってもらい、職業選択の判断に役立ててもらうのが狙いです。採用試験対策のハウツーものではありませんが、参加すれば新聞社のデスククラスによる作文講座の応募資格もあるようです。
 詳しくはこちらへ。有料です。

 作文講座はわたしも新聞労連委員長の当時から講師を務めました。実践的な講習で、間違いなく文章を書く力がアップすると思います。仮に新聞以外の産業で働くとしても、「文章が書ける=伝えたいことを着実に伝えられる」能力は、様々に役に立つと思います。
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by news-worker2 | 2008-11-11 00:55 | 新聞・マスメディア
d0140015_23575169.jpg 朝日新聞社ジャーナリスト学校が刊行していた研究誌「朝日総研リポート AIR21」が衣替えし「Journalism(ジャーナリズム)」10月号が刊行されました。朝日新聞のサイトの告知記事によると、「現場の記者、編集者や研究者らが執筆し、メディアの問題を考える月刊研究誌」とのことですが、最大の特徴は朝日新聞以外の新聞に所属する現役の記者が複数、論考を執筆していることでしょう。10月号では毎日新聞や高知新聞、沖縄タイムスなどの記者の名があります。
 日本の新聞ジャーナリズムをめぐっては、新聞社内で多くの場合、「新聞というメディア」と「新聞社という企業」とが峻別されないままに語られているとの実感をわたしは持っています。「Journalism」誌の発刊は、朝日新聞社のジャーナリスト学校の意欲的な試みとして受け止めています。
 「メディアリポート」では「放送」「新聞」「出版」の伝統的マス媒体とともに「ネット」(執筆者はブログ「ガ島通信」の藤代裕之さん)も取り上げています。同誌の今後に注目したいと思います。
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by news-worker2 | 2008-10-13 23:59 | 新聞・マスメディア
 お知らせです。新聞労連や民放労連などマスメディア産業関連労組でつくる日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)と日本ジャーナリスト会議(JCJ)が共同で運営しているサイト「憲法メディアフォーラム」に、匿名座談会「女性がメディアで働く、ということは」がアップされました。
 2005年4月に運営がスタートしたこのサイトでは年に2回、新聞や放送の現場の記者、デスクらを招いた匿名座談会が大型コンテンツとして定着しています。6回目の今回は初めて出席者を女性に限定し、女性が働く職場としてのマスメディアを話し合っています。小見出しは以下の通りです。

▽仕事とプライベートの線引きは?
▽今も昔も「男マスコミ」
▽女性問題は女性にしかわからない?
▽正規・非正規と女性差別
▽女性が生き生きと働き続けられるために

 正社員の間にある男女間の不平等と、正社員、非正社員の間の不平等との二重の不平等の構図がある中で、女性差別も双方にまたがって二重の構造となっていることを職場の実情に即して指摘するなど、内容が濃い座談会です。一読をお奨めします。
 トップページからPDF(全13ページ)で読めます。
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by news-worker2 | 2008-10-04 03:20 | 新聞・マスメディア
 毎日新聞の27日付朝刊(東京本社発行、最終版)に訂正とおわびの2つの記事が掲載されました。一つは小泉元首相の引退表明をめぐる飯島勲元秘書官のコメントの引用についての訂正。もう一つは英文サイト「毎日デイリーニューズ」のコラム「WaiWai」問題で、毎日側が記事を無断で利用、翻訳していた出版社、新聞社が32社に上っていたことの新たなおわび(サイトにもアップされています)です。2つの問題自体は異なる事柄ですが、新聞社のジャーナリズムの在り方からは、必ずしも相互に無関係ではないように思えます。
 飯島元秘書官の発言の引用を訂正した記事は、26日付朝刊の政治面(5面)に「存在感 神通力薄れ」「『支持』小池氏も総裁選惨敗」などの見出しとともに記者の署名入りで掲載されました。背景事情として、小泉元首相の政治的影響力が弱まっていたことを指摘する内容のいわゆる「サイド記事」です。関係部分を引用します。
 「小泉氏は(サプライズを生む)魔法のつえをなくしてしまった。次期衆院選で小泉氏が応援しても小泉チルドレンは負けるだろう」
 長く秘書として仕えた飯島勲元首相秘書官は、引退の報を聞くと周辺にこう語った。

 この記事について27日付朝刊の同じく5面に、発言していない言葉が掲載されたとして、飯島氏が毎日新聞社社長、政治部長、記者の3人を名誉棄損、信用棄損、業務妨害の疑いで警視庁に告訴状を提出したことを伝える記事とともに、「訂正」を掲載しています。引用します。
 26日朝刊で、小泉純一郎元首相の飯島勲元秘書官の話として「小泉氏は(サプライズを生む)魔法のつえをなくしてしまった。次期衆院選で小泉氏が応援しても小泉チルドレンが負けるだろう」とあるのは、飯島氏の数日前の話を誤って形で引用したものでした。飯島氏は、小泉元首相引退の報を聞いてこのようなコメントはしていません。この部分を取り消します。

 毎日新聞の訂正記事では、数日前ではあるものの発言自体はあったことになります。しかし、なぜ時期を間違えてしまったのかは定かではありません。気になるのは、発言自体の有無(時期はともかくとして)についての飯島氏の主張は、他の報道によれば必ずしも毎日新聞の説明と一致しないことです。例えば共同通信の記事では「飯島氏は『毎日新聞から(取材の)電話も受けていない。捏造だ』と発言を否定。週明けに損害賠償を請求する訴訟も起こすとしている。」とあります。
 発言は確かにあったが時期を間違えて引用してしまったのか、それとも発言自体が存在していないのか。後者だったとすると、次には毎日新聞が記事で「周辺にこう語った」と記述している「周辺」など毎日新聞の情報源の信ぴょう性が問題になります。飯島氏に対する毎日新聞記者の直接取材はなかったと推察されることも含めて、毎日新聞記者の取材は妥当だったのか、という問題です。
 毎日新聞本紙の取材と記事の掲載のありようという問題は、もう一つのおわび記事のWaiWai問題にも関係してくるのではないかと思います。
 毎日新聞はことし7月20日付朝刊に、WaiWai問題の検証記事を掲載しました(サイトにもアップされています)。その中には次のようなくだりがあります。
 毎日新聞本紙では、記者が書いた原稿はデスクが目を通し、事実関係や表現について筆者に細かく確認を取ったうえで出稿される。さらに、紙面に掲載されるまでには、記事の扱いや見出しを決める部署や校閲部門、当日の編集責任者など何重ものチェックを経る。しかし、「WaiWai」ではこうした綿密なチェックは行われていなかった。原典の雑誌記事との照合も行われず、ほとんどが外国人スタッフの間で完結していた。

 WaiWaiの不適切な記事とは異なり「何重ものチェック」を経ていた本紙の記事で、なぜ今回のような誤報が起きたのかは、つまるところWaiWai問題の再発防止策にも密接にかかわってくる、と言えるのではないでしょうか。毎日新聞社には、WaiWai問題でみせたように、飯島氏の発言引用問題でも誤報の経緯を検証し、読者に説明する真摯な対応を期待しています。

 WaiWai問題は何度かこのブログでも取り上げてきました。過去エントリをまとめておきます。(新着順)。
 外国人記者の「働かされ方」に問題はなかったか~毎日WaiWai問題検証で考えること
 ひとこと:英文毎日コラム問題で毎日新聞が内部調査結果を掲載
 ひとこと:英文毎日問題で7月中旬に調査結果公表
 趣の異なる新聞不祥事~英文毎日の不適切コラム問題
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by news-worker2 | 2008-09-28 02:59 | 新聞・マスメディア
 エントリ「読書:『戦争絶滅へ、人間復活へ―九三歳、ジャーナリストの発言』(むのたけじ 聞き手黒岩比佐子、岩波新書)」に関連した参考情報です。

▽「沖縄戦新聞」
琉球新報ホームページの紹介文より引用
本紙記者が沖縄戦当時にさかのぼり、当時の報道を検証し、新たな事実、貴重な証言などを加味しながら、60年後に再構成した新聞です。言論統制の戦時下では伝えられなかった沖縄戦の全体像を現在の視点で報道しています。

▽ヒロシマ新聞
 むのさんの対談でも触れられていますが、「沖縄戦新聞」に先立つものとして、戦後50年の1995年に広島の中国新聞労働組合が制作した「ヒロシマ新聞」があります。原爆で発行できなかった1945年8月7日付けの紙面を50年後に発行する、との取り組みで、10年後の2005年にはWeb化されました。
 ヒロシマ新聞サイト

▽しんけん平和新聞
 ヒロシマ新聞、沖縄戦新聞に続く取り組みとして、新聞労連は2005年8月に「しんけん平和新聞」創刊号を発行しました。以後、毎年1回、労連の新聞研究活動として発行を続け、ことしは第4号を制作しています。
 新聞労連ホームページの紹介記事

 創刊号、第2号(2006年5月)は、わたしも制作に参加しました。旧ブログ「ニュース・ワーカー」の関連エントリも読んでいただけたら幸いです。
 「しんけん平和新聞」
 「しんけん平和新聞第2号」
 
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by news-worker2 | 2008-09-22 00:04 | 新聞・マスメディア
 上司から聞いて知ったのですが、長野県警が9月からホームページに「ニュース24時」というコーナーを作りました。広報資料として発表した事件事故情報を、独自に一般向けのニュースとして発信しています。平日に1日2回、午前11時と午後4時に更新しています。
 ホームページトップの左上長野県警ニュース24時のバナーをクリックすると、ページに飛びます。
 9月19日のニュースでは、例えばこんな感じです。
無免許運転の男を逮捕(長野南署)
 本日午前10時10分ころ、長野市篠ノ井塩崎地籍において、普通貨物自動車を無免許で運転していた派遣社員の男50歳を交通取締り中の警察官が発見し、道路交通法違反で現行犯逮捕しました。

 9月18日は死亡交通事故やコンビニ強盗の発生など5件、17日は振り込め詐欺対策会議など事件事故情報以外の行事も含めて、15件の〝ニュース〟を掲載しています。コンビニ強盗犯の公開捜査では、指名手配された容疑者の顔写真もアップしています。
 他の警察でも青森県警「事件・事故メモ」千葉県警「最新事件・事故ファイル」など類似の例がありますが、長野県警の場合は自ら「ニュース24時」と掲げているように、その速報性に正直、驚きました。ものによっては、県民の目に触れるのが新聞紙面よりも早いケースがあるかもしれません。新聞ではボツになっている情報もあるでしょう。
 指名手配の容疑者を「犯人」とする一方で、被害者や逮捕した容疑者など当事者は匿名になっているなど、新聞記事とは異なった警察独自の表記になっていますが、ネット社会でのこうした警察独自のニュース発信が、新聞や放送など既存のマスメディアの事件事故報道にどのような影響を与えるのか。少なくとも、報道が警察の発表丸写しにとどまっていては、読者からは一目瞭然です。わたし自身、事件事故報道の社会的な存在意義をあらためて考えているところですし、警察を担当する若い記者たちにも「プロの仕事とは何か」、ぜひ考えてほしいテーマです。
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by news-worker2 | 2008-09-21 09:39 | 新聞・マスメディア
 福田首相が突然の退陣を表明した今月1日夜の記者会見で、最後に「首相の発言は他人事のように聞こえる」と質問した記者に「私は自分を客観的に見ることは出来るんです。あなたとは違うんです」と答えたことが、話題になっているようです。
 例えばJ-CASTニュースは「福田首相『あなたとは違う』発言 『流行語大賞候補』とネットで注目」と題して記事をアップしていますし、朝日新聞は3日付夕刊に関連記事を掲載しました。一部を引用します。
 福田首相は1日夜の辞任会見で「会見がひとごとのようだ」と記者から指摘され、「私は自分のことは客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです」と気色ばんだ。この発言を巡る是非は、インターネットでも沸騰。掲示板では関連スレッド(書き込み群)が乱立し、ブログでも無数に取り上げられた。早くも「今年の流行語大賞に」と“期待”する声もある。

 福田首相のこの答弁を肯定的にみるか、否定的にみるかは人それぞれでしょうが、この答弁のもとになった質問をしたのは、在京の大手マスメディアの政治部記者ではありませんでした。質問をした中国新聞東京支社の道面雅量記者の署名記事をここで紹介し、記録にとどめておきたいと思います。

【記者手帳】首相の辞任会見に思う
 「総理の会見は国民には『人ごと』のように聞こえる。この辞任会見も」。一日夜、福田康夫首相の辞任会見で、そんな質問をぶつけた。首相は「私は自分を客観的に見ることができる。あなたとは違う」と気色ばんだ。生意気な質問だという指摘を受けるかもしれないが、あえて聞いておきたかった。
 昨年十月、米民主党のオバマ上院議員が大統領候補指名を争う中、「米国は核兵器のない世界を追求する」と発言した。首相はどう感じたか、夕方の「ぶらさがり会見」で尋ねた。返答は次のようなものだった。
 「そりゃ、そういう世界が実現すれば、それにこしたことはないと思います。まあ、いずれにしてもですね、核兵器を保有する、その競争をするような世界では、あまりよくないと思いますけどね」。被爆国の首相の言葉としては、あまりに物足らなく感じた。
 福田首相は確かに自身の置かれた状況を客観視し、慎重に発言する人だと思う。しかし、それだけでは務まらないのが首相の重責だろう。国民に自身の明確な意思を伝える必要に常に迫られている。辞任会見を聞きながら過去の取材経験がよみがえり、どうしても聞かずにはおれなかった。


*追記(2008年9月6日午前9時)
 タイトルを「福田首相に『あなたとは違うんです』と言わしめた中国新聞記者」から変えました。広島の中国新聞にしても、長崎新聞にしても、〝被爆地の新聞〟で働いていることにこだわり続ける人たちがいることを、新聞労連の専従時代に知りました。道面記者は名実ともに〝被爆地の新聞記者〟だと思います。
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by news-worker2 | 2008-09-04 02:14 | 新聞・マスメディア
 北京五輪が8日、開幕しました。昨夜は私事で開会式のテレビ中継は見ていませんが、けさの新聞各紙はそれぞれに伝えていることと思います。北京五輪の報道は、中国という「大国」をどう伝えるか、という側面も報道する側にとっては大きな課題であり、そこがこれまでの五輪とは大きく異なる点だと思います。よく知られているように、国家が表現の自由を制限している中で、日々、競技結果のほかにも何をどう伝えていくのか。新聞各紙を読み比べれば、各紙ごとのスタンスの違いなども読み取れるのではないでしょうか。
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by news-worker2 | 2008-08-09 08:26 | 新聞・マスメディア