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d0140015_19103025.jpg ことし4月に刊行されたときから早く読みたいと思いながら、先日ようやく読み終えました。著者の湯浅誠さんはNPO法人自立生活サポートセンター「もやい」の事務局長。研究者やジャーナリストとはまた違う視点から、ホームレスや生活困窮者の支援の具体的な実践を踏まえて書かれたリポートです。豊富な実例や統計データの精緻な分析が掲載されていますが、その紹介はここでは割愛し、わたしにとって印象深かった点をいくつか紹介したいと思います。

 第一は、貧困が社会の問題として見えていないとの指摘です。第3章「貧困は自己責任なのか」で著者は「貧困の実態を社会的に共有することは、しかし貧困問題にとって最も難しい。問題や実態がつかみにくいという『見えにくさ』こそが、貧困の最大の特徴だからだ」とした上で「姿が見えない、実態が見えない、そして問題が見えない。そのことが、自己責任論を許し、それゆえにより一層社会から貧困を見えにくくし、それがまた自己責任論を誘発する、という悪循環を生んでいる。貧困問題解決への第一歩は、貧困の姿・実態・問題を見えるようにし(可視化し)、この悪循環を断ち切ることに他ならない」と指摘しています。「本人の努力が足りないからだ」との「自己責任」の先入観がある限り貧困は可視化されない、という意味に受け止めています。
このことは、マスメディアの報道にもかかわってくる問題なのではないかと考えています。ここ2年ほどの間に、報道でも「ワーキングプア」という用語が定着し、「格差」が社会の問題として位置付けられるようになった観があります。しかし、知識として「ワーキングプア」や「格差社会」を意識しているつもりではいても、一歩踏み込んでマスメディアがどこまで「貧困」を社会問題として意識しているか。やはりマスメディアの側が自己責任論から完全には解き放たれていないのではないか。本書を読んで、そのことに思い至りました。

続きます
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by news-worker2 | 2008-08-15 02:20 | 読書
 お知らせです。
 以前のエントリで紹介したシンポ「憲法25条・生存権とメディア」のやり取りの詳報がサイト「憲法メディアフォーラム」にアップされました。トップページからPDFファイルでダウンロードできます。31枚分と大部ですが、ぜひ一読ください。

 サイト「憲法メディアフォーラム」トップ
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by news-worker2 | 2008-05-30 00:17 | 憲法
 シンポジウムのお知らせです。

憲法メディアフォーラム開設3周年記念シンポジウム
「憲法25条・生存権とメディア」

日時 4月19日(土)13時30分~16時30分
資料代
500円
場所 KFCホール
東京都墨田区横網 1 丁目6番 1 号
<TEL> 03-5610-5801
[地下鉄] 都営地下鉄大江戸線「両国駅」A1出入口に直結
[JR]JR中央・総武線「両国駅」東口より徒歩約6分

プログラム
主催者挨拶、活動報告・サイトの歩みの報告、パネルディスカッション、会場との質疑応答
パネリスト:後藤 道夫 (都留留文科大学教授)
パネリスト:板垣 淑子氏(NHKスペシャル「ワーキングプア」取材班)
パネリスト:河添 誠 氏 (首都圏青年ユニオン書記長)
コーディネーター:丸山 重威 (関東学院大学法学部教授、日本ジャーナリスト会議運営委員)

 憲法メディアフォーラムは日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)と日本ジャーナリスト会議(JCJ)が共同で運営しているサイトです。わたしがMIC議長だった2005年4月に立ち上がりました。
 後藤道夫さんは、「ワーキングプア」などの言葉がまだそれほど知られていなかった2005年12月当時にMICの春闘討論集会に講師として来ていただきました。「貧困」が若年層を中心に深刻化しつつある、と指摘されたことが強く印象に残っています。わたし自身、「ワーキングプア」という言葉があることをこのころ知りました。
 NHKの「ワーキングプア」は多くの説明は不用かもしれません。首都圏青年ユニオンは労働組合運動のあり方を考える上で多くの示唆が得られるものと思います。
 19日は大学の授業が終わり次第、参加する予定です。
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by news-worker2 | 2008-04-15 23:25 | 憲法